考えるタネと物のミカタ

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古書店に行こう!本が人を選ぶ古書店のススメ

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 古書店って行ったことありますか?最近は古本屋さんとしてチェーン店が多くなってきていますが、まちの片隅で小さく古書店を営んでいる皆様がいらっしゃいます。興味も無ければ、まちの風景に溶け込んでいて見過ごしてしまうと思います。しかし、そのお店には古くからの知恵や知識を編んだ、情熱を注いだ努力の結晶があるんです。街に出たついでに、5分ほどでも立ち寄ってみていただきたいと思うのです。

 

古書店に足を踏み入れる

 昨日金沢に行く機会がありまして、ある古書店に行ってきました。古書店の中では、またおしゃれな本屋さんとしても有名な「オヨヨ書林 せせらぎ通り店」さんです。もともと、腕のあるクリーニング店だったそうです。足を踏み入れると、漂う空気が変わります。そこは時間の流れの休憩所というか、時間が止まったようなそんな空間です。

 

本と人との出会い

 もちろん、目当ての本があって行ったわけではありません。調べたところオシャレそうな本屋さん、ということだったので行ってみたのです。ですけれども、一つ一つの本を見るうちに、手にとって触りたくなりました。紙の端の方が茶色くなっている。パラパラとめくってみると、線が引いてある。前の所有者だった方が呼んだ時に付けた線。ああ、どこの誰だかわからないけれども、かつてこの本を呼んだ人はここに心をうごかされたんだな、と思いをめぐらします。古書店は、人と本だけでなく、人と人を繋ぐ魅力もあるんだなと感じたわけです。

 

 本を眺めているうちに、一つの本が目に入りました。岡潔先生の「一葉舟」。「春宵十話」などは今でも出版されているが、この本は岡先生の最初のころの著作で今のところ見かけたことがない。科学者であり思想家とも言える岡潔先生の本とのふとした巡り合いに感動して、この本を購入しました。

 

古書店は本が人を選ぶ場所

 古書店ではふとした本との巡り合いがある。不思議な出会い。古書店は、人が本を選ぶ場所ではなくて、本が人を選ぶ場所なのかもしれない。そう思う一時でした。