考えるタネと物のミカタ

たくさんの物の見方から、考えるタネが生まれて

例えば真賀田四季が西嶋に恋をして、成岡繭子が三上純一と浮気をするクロスオーバー・コラボ小説が読みたい

 小説には魅力的な人物が多数登場しますね。もちろんフィクションのです。それぞれの著者が生み出した人物です。読んでいるうちに、その人物像が浮かんで来てその姿や顔、声までもが聞こえてくるようです。どなたにも印象に残っている登場人物っていると思います。例えば、伊坂幸太郎さん「砂漠」の「西嶋」、森博嗣さんの「真賀田四季」、乾くるみさん「イニシエーション・ラブ」の「成岡繭子」などなど、主人公であってもなくても魅力的な登場人物にあふれています。これらの登場人物が一つの物語にでてきたらきっと面白いんだろうな、と思うのですがいかがでしょうか。

 

クロスオーバー作品の魅力

 同じ著者の他作品から登場することはよくあります。アニメの世界でもよくありました。ドラゴンボールにアラレちゃんが出てきた時も、銀河鉄道999にキャプテンハーロックが登場したときも興奮しましたし、すこし違いますけど昔のNHK番組「たんけんぼくのまち」の主人公チョーさんがでているところに、「わたしたちのくらし」のクラさんが出てきたときも感動しました。(藤子不二雄の小池さんはあまり感動しなかったというより、自然すぎですね。)なんでしょうね、作品への思い入れの違いなのでしょうか、海外モノではよくみられるクロスオーバーモノやコラボものですが、例えばアベンジャーズをみてもそんなに感動しません。一方で、戦隊物で旧レッドが出てくるだけでお祭り騒ぎです。スーパーヒーロー大戦なんて失神します。

 

クロスオーバー作品の感動

 なぜ、感動するのかなぁと思います。もともと違う世界であったものが繋がるから感動するのしょうか。北村薫さんの「ターン」にでてくる記述に近いかもしれないものがあるのでご紹介します。

 ・・・隣の学校。最初に、それを見た時に、不思議な気持ちになった。」

 小学校を見て?

「ええ。自分のと違う学校でしょう。別の世界に入った気がしたの。電車に乗って来たのなら納得出来る。妙な気持ちにはならない。だって電車は、世界と世界を繋ぐものだから。わたし達を、《ここ》とは違う、《別のところ》へ運ぶものだから」

 うーん。何となく分かる気がするね。つまり、子供の君にとって、世の中は自分の周りにある小さなものだったんだ。島だったんだ。つまり、《別の小学校》は、《別の島にある筈のもの》だったんだ。

「そうそう、それが地続きのところに現れた。だから、伝説の建物でも見たような、変な気がしたのよね。」 

出典:北村薫「ターン」より

 

名脇役コラボとか面白い

 主人公レベルではなくて色々な物語の名脇役がそこかしこにでてくるストーリーがあったら是非見てみたいと思います。それも、アニメやマンガではなくて小説のです。絶対に感動すると思うのです。パロディでもいいのでどなたかやってくれませんでしょうか。むしろ既出だったら教えて頂きたいです。

砂漠 (新潮文庫)

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封印再度 (講談社文庫)

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イニシエーション・ラブ (文春文庫)

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ターン (新潮文庫)

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