あまりにも「星の王子さま」が有名。砂漠に不時着するところなんかは職業パイロットだったサン=テグジュペリの有名なエピソードの一つで、彼に与えた影響が大きいのだと思います。訳者である堀口大学の文体に慣れるうちは大変だけれど、宇宙と地面に挟まれて生きている人間という存在をとっても主観的に書いています。素敵な表現の言葉がたくさん有って、以前一つをピックアップしました。
ここではもう少しご紹介をしておきたいと思います。
真の贅沢とは、ただ一つしかない。それは人間関係の贅沢だ。
今日の世界を把握するに、ぼくらは昨日の世界のために作られた言葉を用いているわけだ。
戦争を拒まない一人に、戦争の災害を思い知らせたかったら、彼を野蛮人扱いしてはいけない。彼を批判するに先立って、まず彼を理解しようと試みるべきだ。
愛するということは、おたがい顔を見あうことではなくて、いっしょに同じ方向をみることだと。
最後の文はとっても有名な文ですね。ページ数は少ないですが読み応えのある、旅のお供に最適な本の一つです。