衣替えの思い出
今もあると思いますけど、小さいころ学校での「衣替え」の日はいつもドキドキする日だった。
「もし自分だけちがう服装だったら、どうしよう!」
と思いませんでした?
まだ外は暑いのに冬服に変える時とか、まだ肌寒いのに夏服になったりだとか。
誰しもが経験したことだと思います。とくに、冬服から夏服のときは、肌の露出も増えるから精神的なダメージが大きいからなのかわからないけど、夏服から冬服に変える時よりもドキドキした。
大人になると、服装も自由になるので、いつどこで半袖着ようが、お構いなし。
肌暑ければ脱げるし、寒ければ羽織るし。私たち日本人も自由気ままに着回しするくせに、海外の人たちを見るともっと驚愕する。海外からの旅行者のみなさんなんて、そんな格好で寒くないの?と思うほど、いつでも半袖ですよね。
しかし!日本人としての我々は、しっかりとその意味も分かった上で「衣替え」をするべきだと思うのです。
衣替えと心構え
もともと平安時代に宮中行事からはじまったとされる、「衣替え」。
当時は使用している扇も、夏物と冬物で変えていて、鎌倉時代になると調度品までも季節で変えて使用していたそうです。江戸時代には入ると着物の種類も増えて、年に4回も衣替えをする時期があったことを知ると、日本人の季節の移り変わりを楽しむ心はこういった所にも表れていたんだなぁと思うわけです。
これからの季節に着る服を取り出し、今まで着ていた服をしまう。これが衣替えの時に行うシンプルな表現だと思うのですが、その時の気持、心構えを持っておいたほうがいいと思います。
これから着る服を引出しやタンスの奥の方から取り出して、取り出しやすい場所に揃えることに注力するよりも、今までの季節に着ていた衣類をしまうにあたって、ほつれ、ほころびは無いか、汚れているところはないか、しっかりとメンテナンスをすることに注力してほしいと思います。日本人らしく、今までお世話になった感謝の気持ちと、来年またお世話になる気持ちも添えて仕舞う事をおすすめします。
こんな気持ちで、「衣替えの日」をいつもの生活習慣に取りれたいですね。