考えるタネと物のミカタ

たくさんの物の見方から、考えるタネが生まれて

【エッセー】人と付き合うのは絵画と向きあうのに似ている

人と付き合うのは絵画と向きあうのに似ている。
距離をおいて見ないと全体の雰囲気、美しさがわからない。
かといって、近づきすぎても、線の湾曲や、小さなシミやよごれが気になる。
絵の意味をなさなくなる。
絵を持つ為には近づかなければならないが、
それでは絵ではなくシミのついたモノでしかなくなる。
しかし手放すと絵の全体が見え、美しさを取り戻す。

「なぜ手放したんだろう。」

しかし、また近づけば同じことを思う。
その繰り返しは終わらない。

小さい絵を探すべきか、絵よりも大きい人間になるべきか・・・。